ノーリフティングケア実施施設見学会に参加しました
ピースクルーズでは介護する側、される側双方の安心・安全を目指して「ノーリフティング」の取り組みをスタートさせました。
早速ですが、去る6月7日に有限会社志宝様に、ノーリフティングケア実施施設の見学に伺いました。
参加した弊社介護福祉士の柏原庸平による参加レポートをご紹介いたします。
実施施設見学会
日時:2023年6月7日(水) 14:00~16:00
見学先:有限会社 志宝様(ヒーリングライフ志宝)
参加者:ピースクルーズ会長・取締役・介護福祉士4名
1.見学会概要
・2023年5月末に行われたピースクルーズ全職員向けの説明会において、ピースクルーズにおける介護・看護のケアにノーリフティングケアを導入し、スタンダード化するとの宣言・説明があった。
そこでは、ノーリフティングケアとはどのようなものか、ノーリフティングケアによってどのような効果が得られるかなどの説明が行われた。
しかし、既存のケアとは違う新しい手法の導入にあたって、実際に見て、触れてみなければわからない部分があることも事実である。
そこで今回は、有限会社 志宝様のご協力により、ノーリフティングケアの見学・体験をさせていただいた。
・見学会が始まって早速、ノーリフティングケアの体験が開始された。
今回は数ある福祉用具の中でも、車いす移乗時や入浴時などで使われる「介護リフト」をご紹介いただいた。
車いす上での昇降に絞ったものではあったが、なかなか触れることのない福祉用具を実際に使わせて頂けたことは大変貴重な体験であった。
志宝様の説明はとてもわかりやすく、実際にお試しで使わせていただいた際も戸惑うこともなく、スムーズに利用することができた。
・介護リフトを体験した後は、個人宅における介護リフトの実例映像をいくつかお見せいただいた。
どの映像も、利用者様の家族様が操作されているものである。
導入されてからの期間はバラバラで、2年使用されている方の例もあれば、3日ほどの方の例もあった。
3日ほどの事例では、慣れていないこともあって苦戦されている場面も見受けられたが、志宝様によると、1週間後には問題なく利用できるようになったとのことだった。
また、福祉用具導入に関するお話を伺うと、導入前は、福祉用具を使うことに対する抵抗を感じてられている方もいらっしゃったようである。
しかし、導入後は介護が楽になって助かったという声が多く、これまでに回収した事例は1件も無いとのことだった。
このことから、ケアプラン作成の際は、必要に応じてという大前提のもと、福祉用具の導入を推奨されていた。
2.見学会を終えての感想
今回の見学では移動用の介護リフトのみに絞ったものではあったが、大変意味のある見学であったと思う。
そもそも、普段の介護サービスにおいて我々は介護者としての立場であるために、利用者様が介護を受ける際にどのような感じ方をするかを実感する機会は少ない。
そのうえで、なかなか触れる機会のないノーリフティングケアを導入となると、福祉用具の使用感などを感じる機会はもっと少ないであろう。
説明会での説明や動画等を見てのイメージはできたとしても、現場での感じ方は全く異なる場合も多い。
そんな中での今回の見学・体験によって、実際の福祉用具の使用感と、どんなところに注意すべきかを知ることができたのは、これからのノーリフティングケア推進活動における大きな一歩だといえるだろう。
また、使ってみた感想としては、思ったよりも簡単だということだ。
なにしろ、説明の中にもあったが、個人宅で使用されている方でも1週間あればスムーズに利用できるというのだ。
介護を生業としている我々であれば、もっと早く使用することができるだろうし、注意点や改善点など、専門的な部分の理解も深めることができるのではないかと感じた。
一方で、楽になる反面、現在よりも少し時間がかかる場面があるという問題もあると思う。
個人宅でのサービスなどのような、少しでも時間に余裕のある場合は問題ないかと思われる。
しかし、施設のようなサービスが詰まっている場合には、前後の時間調整などは必要でないかと思われる。
実際に導入しなければわからない点もあるし、介護者・利用者様双方が「楽」に感じるだろうという実感はできたため、やってみる価値は大いにあるだろう。
(作成者:介護福祉士 柏原庸平)