田中知世子のひとり言

通称デイサービスですが正確には通所介護と言います。
デイサービスと言っても、運営者により色々特色を出しています。カジノみたいなのもありますよ(もちろんお金をかけたりしませんけどね。)
リハビリ中心や、ちょっとした工房みたいなところもあります。

私の友人のデイサービスは「お花のデイサービス」として、デパートで売れるくらいのレベルのフラワーアレンジメントを作成しているところもあり様々です。
お泊りができるデイサービスも一時かなり増えたこともありました。
数は、一時はコンビニより多いというくらいに増えました。人数も大規模なものから10人くらいのものまで様々です。
介護保険が民間の会社に経営をさせたのが競争意識も芽生え良かったのでしょう。

 

それまではどんなデイサービスが多かったかというと、歌を歌う(以前は青い山脈とか、リンゴの唄とか。今は違うと思いますが・・・。)塗り絵、色紙を切って絵を作成、定番の風船バレー、大きな布に穴をあけてボールを落とさないようにするゲーム、等々・・。
画用紙に魚の絵をかいて、釣りをするのもありましたね。
私としては、人生色々あってここまで来て「それはないわな・・・。」と思っていました。

男性なら、大阪なら北新地、ミナミ、の酒場に夜な夜な通った方も多いでしょう。
女性なら、デパートにショッピング、グルメツアーなどと友達と出歩いていたのではないでしょうか。カルチャースクールに通っていた人も多いでしょう。今なら「カーブス」とか、「ライザップ」なども通っておられる方も多いですよね。

しかし、一定の年齢を超えて、「介護認定」受けるとなぜか皆一律。なぜでしょうか。

 

民間の運営者は、競って様々なデイサービスのサービスを提案しました。
介護の世界に風穴が開いたように思います。

保険制度で税金が投入されていますから、厚生労働省、財務省のおっしゃることもわかりますが・・人生最終のお出かけ先としては、少し寂しい。(あくまで個人の意見です)

 

★参考までにデイサービス一日利用するのにいくらかかっているかご存じですか?

介護認定や利用時間など様々な要件で利用料は違いますが、おおよそ8000円くらいです。食事、レクリエーション、おやつ代が別に必要です(1000円くらいまでかと思います、ウチは600円頂いております)
8000円(介護2、7時間以上9時間未満利用)×週2回利用として=16000円×4週=64000円です。一割負担で6400円ですね。
結構いいお値段でしょ。(8000円だと、映画1本見て、うな重食べて、お茶できますね。)

 

さて、本題の「畳のデイサービスを始めましたが・・・」です。

なぜ、畳のデイサービスにしたのかをお話してみましょう。
畳のデイサービスにしたのは、デイサービスは家から通う場所であるから家と近いつくりにする必要があると考えたからです。

一般的にデイサービスは、車いすで来てそのまま靴を履いたまま車いすに乗って作業をしたり、リクレーションをしたり食事をしたりしていました。
その状況に疑問があったのです。車いすに一日中乗り続けていること、車いすは椅子ではありません。移動手段です。
靴を履いたままの一日、家では考えられないですね。日本では・・。

「楽座」デイサービスに来ること自体が訓練になって、家での生活が円滑になればと考えたのです。

しかし、デイサービスを他で経験した職員などは受け入れてくれませんでした。車いすに座り、風船バレーとかカレンダーつくりとか・・。

私も、理念もって始めたわけですから、毎日しばらく一緒に入ればよかったと思います。
いつの間にか、ソファーや、立ち上がりの難しい低い椅子は撤去され、椅子とテーブルになり、そのうち、畳はカーペットになりました。

しかし、「楽座」は、入り口に大きな段差があるため、車いすで上がれないのです。
スロープもありますが、基本、いったん車いすから立位になり、小さな車いすに乗り換えるなどして椅子に着席していただきます。

車いすに乗りっぱなしはありません。不便が利点になりました。

 

平成18年2006年から2022年まで16年の間に介護保険の改正も含め「楽座」では様々な取り組みをしてきました。

次回は、どんなサービスを展開し現在どのサービスに力を入れているのかをお話しましょう。