田中知世子のひとり言

介護保険の中心は、ご存知の通り、訪問介護です。介護の基本の基ですね。
振り返ると、前のめりのヘルパーさんたちが沢山いました。何とか役に立ちたいという主婦が中心でした。とにかく、やる気100倍の人達でした。

その中には、独立された方も何人かおられ、5,6社はあるでしょうか。
今でも自分の介護ポリシーを進められています。強烈なポリシーがある方が独立されます。
その方たちが在籍していたころは丁々発止で本当に面白かったです。

介護報酬は、3年に一度改定されますが、社会事情などを鑑み改訂されますが、介護される人にそれでよいのか、介護する人にそれでよいのかは、わかりません。
先ず、継続されていることが大事でしょうね。
医療保険と同様になくなることが一番困りますよね。国家の財政、要するにお財布具合によるということでしょうか。
我々の生活も財布の中身次第ですから。

しかし、私が、これはすごいわ!と思った改正が一つあります。

2012年に始まった「定期巡回随時対応型訪問介護看護サービス」です。
あれから10年経つのですね。

これは、誰にとっても良いサービスだと思いましたけどね。
三方吉ですよ。(詳しくは、ネットとかで調べてくださいね。)

先ず、国にとっては、無駄がない。支出ですね。
利用者にとっては、一定額で24時間サービスが受けることができます。看護も受けることができます。
事業者にとっては、人員の計画が立てやすいです。必要な時に必要なサービスに出動できます。

介護保険の始まりは、ヘルパーステーションのヘルパーさんから始まりましたが、ずっと疑問に思っていたことがあって、そもそも介護が必要な人に対して、医療の介入がなくていいのかな?というのと、週に3日1時間づつのサービスってどうなんだろな?と。

人間は24時間生活しているのにヘルパーさんが月水金13時から1時間のサービスとかね。
それ以外の時間はどうするの?ってね。

後でまた、お話ししますが、訪問看護は事業開始の1年後には作りました。

これがまた、地域のお医者さんで理解されない方がいて、うちの事業所の急な階段を雨の日に駆け上がって来られて、パーッと傘を飛ばして「看護はうちがやるからえーねん」て。
「いえいえ、介護保険の計画の中に看護を入れる必要があると思うんですよ。」って何度話した事か。点滴うつだけが看護師ではないのですが。
ケアマネ―ジャーにも話しましたけど、これまたなんで看護を介護計画に入れなくてはならないかわからないという人が多かった。説明の仕方がまずかったのかなとも思いつつ。

そんな中でスタートしたのが「定期巡回随時対応型訪問介護看護サービス」でした。
在宅生活の継続を諦めなくていいのです。ヘルパーさんも看護師もかかわります。24時間関わります。
しかし、なんだかよくわかってもらえない。

良いスタートを切られた横浜に見学も行きましたけど。東京もわりと良い感じで進められていたのでその会社さんにも大阪へ来てもらいましたけどね。
厚労省の方も見学に来られましたけどね。

なぜ広がらなかったのか、広がらないのか、地域で広がりの格差があるのはなぜなのでしょうね。
制度の使い勝手は、厚労省もかなり緩和してくださいました。

私の感想ですが、利用される方に情報が広がっていない事とせまーい料簡の事業者間の理解でしょうね。
訪問介護サービスを全部「定期巡回随時対応型訪問介護看護サービス」に変えてもいいくらいだと私は思っています。

「CoCoケア24」と名前も付けてスタートしましたが、利用者さんも集まらないし、ケアマネにも理解をもらえず、只今休止中です。
夜間早朝の介護サービスは行っていますが、いつかもう一度「定期巡回随時対応型訪問介護看護サービス」をしたいですね。

利用者さんにとっても、サービス提供業者にとっても、何といっても厚労省、そして財務省にとってもいいと思います。三方吉です。
そして、訪問看護を次に話してみましょう。なぜ、訪問看護が必要かということ。